シナリオ名《怪獣パニック!》
1.大人のかたへ
これはお子さんと一緒に遊ぶ目的で書かれた「デッドラインヒーローズRPG」のシナリオです。
大人のかたがGMをすることを想定していますが、「ひとりでデッドライン!!」用のシナリオとしても遊ぶことができます。
通常の戦闘ルールを使用せず、「学園マッドネス」掲載の『ひとりデッド』のルールで戦闘を行ないます。
大人のかたは「学園マッドネス」を所持していることが望ましいです。公式サイトで公開されているサンプルキャラクターを使用してもいいでしょう。
登場するヴィラン組織はありません。難易度は低いと思われます。ご使用、ご改変、動画化はご自由にどうぞ。
2018.11.14…リトライ数、チャレンジの結果を修正しました。
2.事前情報
リトライ:3
初期グリット:3
チャレンジ:2
クエリー:1
人数:1人
時間:ボイスセッションで30分程度
トレーラー(任意):キミのすむ町に大きなかいじゅうがあらわれた。ヒーローよ、町をまもれ!
3.エントリー
【PC】
キミはヒーローだ。ある日、キミのすむ町に大きなかいじゅうがあらわれた。かいじゅうから町をまもれるのはキミしかいない!
4.シナリオ本編
《導入フェイズ》
【イベント:破壊】
・登場キャラクター:PC、怪獣
・場所:町中
状況1
キミはこの町のヒーローだ。ある日、キミの住む町で怪獣が暴れているという知らせが入った。ヒーロー、出動だ!
キミが急いで向かった先には、山よりも大きい怪獣がいた。怪獣は暴れまわって周りの建物を壊している。ものすごい声でほえているので、耳が痛くてたまらない。
状況2
今のキミの力では、どう考えても倒せそうにない。
エンドチェック
・PCが怪獣を見た
・PCが怪獣を倒せないことを理解した
《展開フェイズ》
【チャレンジイベント1:救出】
・登場キャラクター:PC、女の子
・場所:町中
状況1
「助けて!助けて!」
女の子ががれきに押しつぶされそうになっている。怪獣がビルを壊したせいで、がれきが落ちてきたのだ。
ヒーロー、キミが助けなければ!
◯チャレンジ判定:女の子を助ける …<運動>or<霊能>or<作戦>1回
成功:グリット+1。
失敗:女の子を助けることができない。ペナルティはなし(リトライは減少する)。
状況2
「ありがとう、ヒーロー!」
女の子は泣きじゃくりながらキミにお礼を言った。女の子は少しだけ怪我をしているが、綺麗な水で洗って絆創膏を貼っておけば大丈夫だろう。
解説:上記はチャレンジ判定に成功した場合の描写だ。判定に失敗しても、女の子がこれ以上残酷な目にあうことはない。しばらくは恐怖に震えながら、救助を待つことだろう。
【クエリーイベント:祈り】
・登場キャラクター:PC、おじいさん
・場所:町中
状況
キミは怪獣を倒す作戦を練るため、いったん秘密基地へ向かうことにした。その道すがら、知らないおじいさんが話しかけてきた。
「キミはヒーローだね。あの怪獣と戦うのはやめなされ。キミではかないっこない」
「いや、世界中のヒーローが集まっても、何人生き残るかわからない。あれはもはや災害じゃ。祈るしかないのじゃ」
キミはこのおじいさんに、なんと言うだろうか?
エンドチェック
・PCがおじいさんと会話した
・グリットを1点得た
解説:PCが秘密基地を持っていない場合、自宅やG6本部に向かうことにしても構わない。
【チャレンジイベント2:作戦】
・登場キャラクター:PC
・場所:秘密基地
状況1
秘密基地に着いたキミは、なんとかあの怪獣を倒す方法を考える。最新のコンピューターを使ってもいいし、不思議な力を使ってもいい。とにかく、怪獣の弱点を見つけるのだ!
◯チャレンジ判定:怪獣の弱点を見つける …<操縦>or<知覚>or<作戦>など1回 ※自由
成功:決戦フェイズで必要な判定回数が1回分減少する。
失敗:怪獣の弱点が見つからない。ペナルティはなし(リトライは減少する)。
状況2
怪獣の弱点がわかった。歯だ!怪獣は虫歯が痛くて暴れているのだ!
解説:上記はチャレンジ判定に成功した場合の描写だ。失敗した場合、闇雲に怪獣を攻撃することになる。
《決戦フェイズ》
【バトルイベント:治療】
・登場キャラクター:PC、怪獣
・場所:町中
状況
キミは怪獣が暴れている場所に戻ってきた。
「痛いよ〜!虫歯が痛いよ〜!」
怪獣がほえていると思ったのは、虫歯の痛みからくる泣き声だった。あんまりにも大きな声なので、何を言っているのかわからなかったのだ。
キミが呼びかけても、泣いている怪獣には聞こえない。キミは暴れる怪獣の手足を避けながら、虫歯を抜いてやらねばならない!
解説:チャレンジイベント2に失敗していた場合でも、この時点で怪獣の弱点がわかる。しかし、どの歯が虫歯なのかわからないし、準備不足でもある。
◯戦闘:怪獣の歯を抜く …<白兵-30%>or<射撃-30%>or<霊能-30%>or<作戦-30%>3回
解説2:何度でも判定してよいが、1回失敗するたびに3d6点のダメージを受ける。合計で3回判定に成功した時点で、怪獣の虫歯が抜ける。チャレンジイベント2に成功している場合、2回成功すればよい。リマークグリットや臨死状態も忘れずに。
《余韻フェイズ》
「ありがとう、ヒーロー。ボク、こんな大きな体だから歯医者さんに行けなかったんだ」
暴れるのをやめた怪獣は、キミにお礼を言った。
「これからはちゃんと歯を磨くよ。痛い思いはしたくないからね。でも、もしまた虫歯になったら……キミが抜いてくれるかい?」
怪獣はキミに頼んでくる。キミはどう答えてもいい。ただ、虫歯になるたびに歯を抜いていたら、いつか歯がなくなってしまうかもしれない。
そこに、さっき道で会ったおじいさんが近寄ってきた。
「話は聞かせてもらったよ。わしは歯医者じゃ。はしご車を使って、キミの歯を診察してやろう。虫歯になる前に予防するのが大事じゃからな」
これを聞いた怪獣はにっこり。町に住む人たちもにっこり。キミの活躍のおかげだ。さすがだヒーロー!
以下自由。下記は結末の例。PCは成長点(最大6点)を得る。
結末
怪獣は町の人たちと一緒に、自分が壊してしまった建物を直した。怪獣の大きな体は、不便な時もある。でも、怪獣の大きな手は、重たいがれきを簡単に持ち上げることができるのだ。
「怪獣パニック!」めでたしめでたし。